新装版 検証 朝鮮戦争
新装版『検証 朝鮮戦争 日本はこの戦争にどうかかわったか』
定価:本体2200円+税
四六判 ソフトカバー 332頁
ISBN978-4-380-22005-0
白宗元(ペク・ジョンウォン)
朝鮮での戦争状態は、今なお続いている。平和協定が締結されないためだ。今年は朝鮮停戦が成立して60年の節目にあたるが、朝鮮戦争は、現代史に一つの時期を画した戦争であった…戦後、平和国家に向かうはずであった日本は「朝鮮特需」によって息を吹き返し、朝鮮戦争の過程で再軍備への道を急速に進んでいった。
…朝鮮戦争について、日本ではあまりにも多くのことが一方的に語られ、隣人として知るべきことが正しく伝えられていない。本書は複雑多岐な諸事件をできるだけ全体像が見渡せるように整理して朝鮮戦争にかんする問題点を提起し、これまでのいろいろな論議、歴史認識を再検討する試みとして書いたものである。
*2013年に刊行した『検証 朝鮮戦争 日本はこの戦争にどうかかわったか』(ISBN978-4-380-13007-6)のソフトカバー版です。
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<目次>
まえがき
序 章
- アメリカと「力の政策」
- 朝・米の隔絶した国力の差
- 戦争の真因は究明されねばならない
- 朝鮮戦争は終わっていない
- 戦争前の南北朝鮮の緊張状態
- 国連の権威は守られたか
- 朝鮮戦争と日本の再軍備
第一章 朝鮮戦争の起源―38度線による分断
- アメリカが提起した38度線分割案
- 解放軍ではなかった米軍
- 人民委員会の強制解散
- 南朝鮮に対するアメリカの援助政策
- アメリカによる韓国軍の創設と育成
第二章 北朝鮮臨時人民委員会の創設と民主改革
- 建党、建国、建軍の三大課業
- 画期的な民主改革の実施
- 南に吹きよせる「北の風」
第三章 モスクワ会議決議の破綻、朝鮮問題の国連上程
- モスクワ三国外相会議決議と後見制
- 米ソ共同委員会の決裂
- 朝鮮問題の不法な国連上程
第四章 李承晩、民衆の抗争と5・30総選挙の惨敗
- 徹底した親米主義と権威主義
- 南朝鮮民衆の10月人民抗争
- 単独選挙に反対した済州島「4・3人民蜂起」
- 麗水第14連隊の反乱
- 5・30総選挙と李承晩政権の崩壊、情勢の急変
第五章 朝鮮民主主義人民共和国の創建、南北連席会議
- 民族分裂の危機と南北連席会議の招集
- 総選挙と朝鮮民主主義人民共和国の創建
- 人民経済2ヵ年計画に着手
- 戦争回避の決断、立法機関の統合を提起
第六章 朝鮮戦争におけるアメリカとソ連
- アメリカは南朝鮮を放棄していない
- ウォール街と朝鮮戦争
- 巨大な軍産複合体の出現
- 『フルシチョフ回想録』とソ連
第七章 朝鮮戦争の勃発と国連
- 戦争直前のアメリカの軍事的動き
- アメリカ政府内の混乱した「北朝鮮奇襲」説
- 戦争前に準備されたアメリカの国連決議案
- 不確実な開戦第一報 戦争を急いだアメリカ
- 国連とアメリカの覇権主義
- 無視された国連の平和的解決の手続き
- 国連憲章にもとづかない国連軍
- 今も有効な日本との「国連軍地位協定」
第八章 戦争の各段階と中国人民志願軍参戦
- 戦争進展の4段階
- 中国人民志願軍の参戦
- 東北地方解放戦争と朝中共同闘争
- アメリカの原爆投下計画
- 細菌戦の実施
第九章 朝鮮戦争と日本の再軍備
- ロイヤル声明と日本の軍事基地化
- 朝鮮人聯盟解散と日本の民主勢力弾圧
- 日本の黒い霧―下山事件、三鷹事件、松川事件
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