<近刊>『コリアン・ジェノサイド』

『コリアン・ジェノサイド  関東大虐殺の法的考察』(4月刊)

前田朗
四六判 ソフトカバー 208頁
 ISBN978-4-380-26000-1  C0036
定価:本体2000円+税

<関東ジェノサイドの責任者は誰か>
日本はコリアン・ジェノサイドを終わらせることを拒否している。
今なお虐殺や差別の事実を否定し、被害者を攻撃する社会が蔓延している。
「日本人ファースト」が喧伝され、政府は「外国人対策」を唱えるなど、排外主義と差別が深刻化している。
この現実を前に、私たちは何をするべきか?
筆者は東京、埼玉、神奈川の虐殺現場をたどり、植民地における虐殺、日本列島における虐殺、 強制連行・強制労働、日本軍性奴隷制など植民地支配犯罪を再考。
現在も続く植民地主義を解剖し、日本社会の脱植民地主義の課題を提起する。

<チラシ>

<もくじ>

第1章 100年の空白を超えて

第1節 関東大虐殺の現在
横網町朝鮮人追悼碑/歴史歪曲と追悼妨害/群馬の森事件の影響/日本政府の否認/虐殺研究の進展

第2節 関東ジェノサイドを国連に訴える
ジュネーヴの人権活動/ジェノサイドの視点

第3節 ジェノサイドの国際法
レムキンの提案/ジェノサイド条約/国際刑事裁判所規程/国際裁判判決/古典的ジェノサイド/ナチス・ドイツのユダヤ人虐殺/アルメニア・ジェノサイド/旧ユーゴスラヴィアとルワンダ/国際法に照らして/

第4節 立ち上がる市民
荒川河川敷で/東大島の中国人虐殺/日本人に美しいということがわかるのか

第5節 歴史の中のジェノサイド
過去のジェノサイド認定/カンボジア・ジェノサイド/クルド・ジェノサイド/ガザ・ジェノサイド

 

第2章 虐殺の街道

第1節 中山道を歩く
常泉寺の姜大興墓/中山道と荒川/熊谷事件/本庄事件と神保原事件/寄居事件と藤岡事件

第2節 国家責任と民衆責任
責任を問うこととは/発展する国際法/植民地支配犯罪論/ダーバンへの道/ダーバンNGO宣言/ダーバン宣言

第3節 人道に対する罪から考える
二つのイスタンブール法廷/人道に対する罪の定着/人道に対する罪としての迫害/関東大虐殺と人道に対する罪

 

第3章 その時、摂政裕仁は何をしたか      

第1節 みなとみらいが見える丘
宝生寺の碑文/国家責任の内実/ジェノサイド論の意味

第2節 戒厳令と犯罪調査
戒厳令発布の経過/公文書における虐殺記録——神奈川県知事報告書/神奈川方面警備部隊法務部日誌

第3節 上官の責任の法理
上官の責任とは/上官の責任の諸要素/上官—部下関係/知っていた又は知る理由があった/防止又は処罰の失敗

第4節 摂政裕仁の責任を考える
戒厳令の裁可について/鈴木法務官への聖旨伝達/犯罪者の免責/問われるべき真の問題 /川崎の犠牲者追悼/茅ケ崎の犠牲者追悼/一〇〇年のタブーを超えて

 

第4章 コリアン・ジェノサイドとは何か

第1節 植民地ジェノサイド
ジェノサイドの諸相/朝鮮植民地化過程/朝鮮植民地戦争/法=権利の主体をめぐって

第2節 虐殺・強制連行・性奴隷
信濃川事件と木本事件/強制連行問題/浅川地下壕と長生炭鉱/日本軍性奴隷制(慰安婦)問題

第3節 文化ジェノサイド
ジェノサイド提案へ/文化ジェノサイドの構想/文化ジェノサイド再興/コリアン文化ジェノサイド/略奪文化財

第4節 ジェノサイド否定(ホロコースト否定)
歴史歪曲と記憶暗殺 /記念と記憶の権利 /真実への権利 /歴史否定犯罪の保護法益

 

第5章 ヘイト・クライムの現在

第1節 ヘイト・クライムの戦後史
奇妙な言説/ウトロ放火事件/差別と暴力の戦後史/ヘイト・クライムとは

第2節 千葉朝鮮会館強盗殺人事件
問題意識/深夜の凶行/被害者は誰か/予断に基づく捜査/証拠が語ること/犯人像を描く/被害者の視点/ヘイトのメカニズム/公正捜査を求めて/事件の現在

第3節 朝鮮総連本部銃撃事件
朝鮮総連銃撃テロ事件/テロに抗議する市民


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