弥生人のルーツを探る

『弥生人のルーツを探る―九州北部と朝鮮半島南部の遺跡を歩いて』

李義則  (2025年10月刊)
四六判 ソフトカバー 216頁
ISBN978-4-380-25002-6  C0020
定価:本体2200円+税

朝鮮半島南部の人々が列島の弥生時代成立過程にいかに深く関わっていたか。九州北部各地の遺跡で出土した遺物、遺構を通して考える。

<著者プロフィール>
李義則(リ・ウィチク)
1939年 北海道生まれ。
1979年 明日香建設(株)設立。
1990年(株)映像ハヌル設立。
1991年長編記録映画「土俗の乱声」製作。
1993年学習院大学東洋文化研究所・アジア文化研究プロジェクト運営委員。
おもな著書に、2010年『陶磁器の道 文禄・慶長の役と朝鮮陶工』(新幹社選書2)

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<チラシ>

<もくじ>

 本書で紹介した遺跡一覧

 はじめに

序章 弥生時代とは

コメ作りの始まり/朝鮮半島における水田稲作の始まり/縄文時代農耕論を否定/弥生時代開始期の中国の状況/遣唐使船東シナ海渡航状況/青銅器伝播の経路を探る/

中央ユーラシア青銅器文化/東アジア地域の青銅器文化/朝鮮半島の青銅器文化の始まり/アウラジ遺跡/朝鮮半島の青銅器遺物・遺跡/高い水準の鋳造技術/列島への青銅器の搬入・生産

第一章 縄文時代の遺跡と土器

櫛目文土器と曽畑式土器

〈轟遺跡〉熊本県

〈曽畑貝塚遺跡〉熊本県

第二章 弥生時代の始まり

稲作農耕遺跡

〈菜畑遺跡〉佐賀県

末盧館を訪ねて

〈石崎曲り田遺跡〉福岡県

丹塗磨研土器とは/石崎曲り田遺跡を訪ねて/縄文農耕論争の流れ/渡来・混血説/二重構造モデル論/弥生時代の開始・主体性論争

〈江辻遺跡〉福岡県

粕屋町立歴史資料館を訪ねて

〈板付遺跡〉福岡県

板付弥生のムラを訪ねて/朝鮮半島隠しの資料

朝鮮系無文土器遺跡

〈諸岡遺跡〉福岡県

諸岡遺跡を訪ねて

〈土生遺跡〉佐賀県

土生遺跡を訪ねて

〈原の辻遺跡〉長崎県

壱岐島訪問/壱岐市立一支国博物館を訪れて/「魏志倭人伝の世界」/通史ゾーン/安国寺と高麗大蔵経の歴史/常設展示室/埋蔵文化財センター/原の辻遺跡を訪ねて/原の辻遺跡・一支国王都復元公園/図録「海の王都・原の辻遺跡と壱岐の至宝」を考察する/原の辻遺跡出土「掲載資料目録」/原の辻I期/甕棺墓/最古の船着き場/原の辻Ⅲ期/壱岐島の触について

〈三国丘陵遺跡群〉福岡県

小郡市埋蔵文化財調査センターを訪ねて

〈有田七田前遺跡〉

〈吉野ケ里遺跡〉佐賀県

吉野ケ里遺跡を訪ねて/吉野ケ里遺跡再訪/田手二本黒木地区と朝鮮半島/共通する石包丁

〈吉武遺跡群〉福岡県

吉武高木遺跡/三種の神器が出土/金海式甕棺/最大級の大型建物/やよいの風公園を訪ねて

弥生人骨遺跡

〈支石墓遺跡〉

朝鮮半島の支石墓

日本列島の支石墓

〈志登支石墓群〉福岡県

柳葉形磨製石鏃とは/志登支石墓群を訪ねて

〈新町遺跡〉福岡県

新町遺跡展示館を訪ねて

〈土井ケ浜遺跡〉山口県

土井ケ浜遺跡を訪ねて/土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアム/土井ケ浜遺跡出土の勾玉/図録「土井ケ浜遺跡と弥生人」を読んで/土井ケ浜遺跡の弥生時代人のルーツはどこか

〈金の隈遺跡〉福岡県

金の隈・甕棺展示館を訪ねて/ドアの把手に前漢鏡レプリカ/中国の鏡/朝鮮の鏡

朝鮮半島の曲玉(勾玉)

日本出土の朝鮮系曲玉

〈田能遺跡〉兵庫県/〈加戸下屋敷遺跡〉福井県/〈雲井遺跡〉兵庫県/〈天神遺跡〉兵庫県/〈今川遺跡〉福岡県/朝鮮鏡・多鈕細文鏡/多鈕細文鏡について

梶栗浜遺跡を訪ねて

東アジアで出土した多鈕細文鏡

中国/遼河文化圏/沿海州/日本/朝鮮半島

第三章 朝鮮半島土器文化 ―弥生時代の始まりと朝鮮半島の土器文化

有文土器遺跡

〈東三洞貝塚遺跡〉隆起文土器

東三洞貝塚遺跡を訪ねて/朝鮮半島の黒曜石

〈岩寺洞遺跡〉櫛目文土器

岩寺洞遺跡を訪ねて

〈渼沙里遺跡〉突帯文土器

渼沙里遺跡を訪ねて

〈可楽洞遺跡〉二重口縁土器

〈駅三洞遺跡〉孔列文土器

〈欣岩里遺跡〉複合文土器

欣岩里遺跡を訪ねて

〈松菊里遺跡〉松菊里型土器

松菊里型住居

高知県田村遺跡

〈水石里遺跡〉円形粘土帯土器

〈勒島遺跡〉

勒島遺跡出土の弥生土器

勒島遺跡を訪ねて

〈礼安里古墳群〉

コラム

標識土器/満洲とは/高麗青磁/安宅コレクション・東洋陶磁美術館

あとがき

参考文献


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