日本政治の病理
『日本政治の病理 丸山眞男の「執拗低音」と「開国」に読む』
浅井 基文
四六判 ソフトカバー 296頁
ISBN978-4-380-20006-9 C0036
定価:本体2500円+税
「未開社会」 日本、「未開民族」 日本人。
丸山眞男の政治思想を手掛かりに、主権者意識の欠落した日本人と日本政治の「特異性」「後進性」を鋭く抉る論考。
「……新型コロナウィルス問題に対する安倍政権の対応及びこの対応に対する国民の反応のあり方の中に、歴史意識の執拗低音の働きをまざまざと見せつけられている。
安倍政権、というより安倍ほど「いま」への執着があからさまな政権・首相は過去に例を見ない。
また、政府が決めたことに唯々諾々と従う国民の姿は、日本人の「現実」観を剔抉した丸山の指摘そのものだ……」(第3章「開国」より)
◉著者:浅井 基文(あさい もとふみ)
1941年、愛知県生まれ。東京大学法学部中退。
1963年〜1988年、外務省勤務。
1988年〜2011年、東京大学教養学部教授、日本大学法学部教授、明治学院大学国際学部教授、広島市立大学広島平和研究所長を歴任。
著書に、『日本外交——反省と転換』(岩波新書)、『新保守主義』(柏書房)、『中国をどう見るか』(高文研)、『集団的自衛権と日本国憲法』(集英社新書)、『13歳からの平和教室』(かもがわ出版)など。
◉もくじ
一 個人的体験
(一)「執拗低音」との出会い
(二)外務省勤務時代の体験
(三)大学教員時代の体験
(四)外務省の「親米」体質
(五)歴史教科書検定と中曽根靖国公式参拝
二 執拗低音
(一)丸山眞男の問題意識
(二)石田雄の批判
三 開国
(一) 丸山眞男の日本政治思想史の骨格
(二)「開国」の諸相
四 「普遍」と「個」
(一)「普遍」
(二)「個(尊厳)」
五 日本の「開国」への道のり
(一)精神的「開国」
(二)物理的「開国」
(三)強制的「開国」
六 21世紀国際社会と日本
(一)21世紀国際社会について正確な認識を持つ
(イ)人間の尊厳 (ロ)国際相互依存 (ハ)地球規模の諸問題
(二)国際観を正す
(三)「脅威」認識を正す
(四)国家観を正す
(五)国際機関に関する見方を正す
<書評・紹介記事>
- 「図書新聞」2021年2月13日号<「民が主」という政治意識の「開国」を>(皆川勤さん評)
- 「朝鮮新報」2021年2月1日号<日本政治の特異性、後進性を深層から抉り出し、克服のために日本社会が体得すべき思想を示す>(淑さん評)
- 「思想運動」2020年12月1日<「執拗低音」に抗して「普遍」を体得する>(安在郷史さん評)
- 「日刊ゲンダイ」2020年11月7日<日本政治に必要な処方箋を示す>
- 「社会新報」2020年10月21日<「執拗低音」-日本的なものとは何か>(田沢竜次さん評)
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◉目次◉
一 個人的体験
(一)「執拗低音」との出会い
(二)外務省勤務時代の体験
(三)大学教員時代の体験
(四)外務省の「親米」体質
(五)歴史教科書検定と中曽根靖国公式参拝
二 執拗低音
(一)丸山眞男の問題意識
(二)石田雄の批判
三 開国
(一) 丸山眞男の日本政治思想史の骨格
(二)「開国」の諸相
四 「普遍」と「個」
(一)「普遍」
(二)「個(尊厳)」
五 日本の「開国」への道のり
(一)精神的「開国」
(二)物理的「開国」
(三)強制的「開国」
六 21世紀国際社会と日本
(一)21世紀国際社会について正確な認識を持つ
(イ)人間の尊厳
(ロ)国際相互依存
(ハ)地球規模の諸問題
(二)国際観を正す
(三)「脅威」認識を正す
(四)国家観を正す
(五)国際機関に関する見方を正す
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