植民地教育とはなにか
『植民地教育とはなにか – 現代日本を問う』
佐野通夫
四六判 ソフトカバー 170頁
ISBN978-4-380-20001-4 C0036
定価:本体1400円+税
「臣民の義務」としてでなく、人間の権利としての教育。
「与えられる」ものでなく、それぞれの文化を継承していく教育。
人と人が対等に向き合い、お互いを尊重する社会のために。
……植民地を持った国の側では植民地の人びととの対等な関係を認識することができなくなりました。人間は、どこにどう生まれても同じ人間です。そのような人間同士の対等な関係に気付くことができず、相手の人を軽蔑してみる風潮が拡がりました。
このように、世界への「認識」を作り出していく「学問」、それ自体が、欧米の支配のための「学問」として存在していました。
欧米だけでなく日本も、欧米の支配に「追いつく」ために、その欧米の「学問」体系を取り入れてきました。
「教育」と「植民地」を本書ではアフリカのジンバブエ、そして朝鮮の植民地支配から考えていきたいと思います。(プロローグより)
佐野 通夫(さの・みちお)
1954 年、静岡県生まれ。
1984 年から2009 年、四国学院大学、2009 年から20 年、こども教育宝仙大学教員。
1983 年から84 年、韓国・ソウルに、1994 年から95 年、ジンバブエ・ハラレに暮らす。
主要著書
『近代日本の教育と朝鮮』(社会評論社、1993 年)、『アフリカの街角から』(同、1998 年)、『日本植民地教育の展開と朝鮮民衆の対応』(同、2006 年)、『子どもの危機・教育のいま』(同、2007 年)他。
◉もくじ◉
- 第一部 植民地教育ということ
- 第二部 なぜ訪朝するのか――私の教育学
- 第三部 教育はどう奪われようとしているのか
- 第四部 植民地清算とは何か
<書評・紹介記事>
- 「人権教育ニュース」2020年12月25日号<若い先生方にぜひ一読を勧めたい>(吉田絵理子さん評)
- 「人権と教育」2020年6月号<驚くほど多くの示唆を与えてくれる1冊>(「人権と教育」編集部評)
- 「思想運動」2020年5月1日<主権を奪われる苦しみ>(廣野茅乃さん評)
- 「朝鮮新報」2020年4月13日<日本は植民地教育を克服したか>(金孝俊さん評)
- 「信徒の友」2020年5月号<私たちの生き方を問う書である>
- 「月刊イオ」2020年3月号<炭鉱のカナリア-教育の原点が>
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