アはアナキストのア

『アはアナキストのア さかのぼり自叙伝』 

大澤正道
四六判 ハードカバー 319頁
ISBN978-4-380-16003-5 c0036
定価:本体3000円+税

「私はなぜアナキストになったのか?」
 著者自らその問いにこたえる形で、現在から半世紀以上前の敗戦の廃墟に立った若き日の記憶へと回想していく。
 本書は著者個人の倒叙による歴史であると同時に、同時代を生きた人々の運動と人生の軌跡でもある。
 鶴見俊輔との交友、編集者としての林達夫や久野収等との思い出、仲間だと思っていた人間との対立、異国で志を同じくする人々との出会い、組織の離合集散・・・様々な経験を現在からさかのぼる自叙伝。
 これは20世紀の日本アナキズム運動史であり、その時代を作った人々の歴史だ。

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honto

<書評>

 

◎もくじ

はじめに
1、伝記好き
2、なぜ倒叙を選んだか

長屋のご隠居の巻
1、なぜトスキナア?
2、「あれかこれか」と「あれもこれも」
3、日外アソシエーツ版事件の波紋
4、口は災いの元です
5、論より証拠か、証拠より論か
6、縁の下の舞いを舞う人たち
7、自由人も楽じゃない
8、生まれ変わるのはむずかしい
9、わたしを立ちなおらさせた人びと
10、わたしを立ちなおらさせた人びと つづき
11、アナキズムから自由になる!
12、三人の編集者

私流疾風怒涛の巻
1、運がついている?
2、小声と大声
3、山本直純とシューマッハー
4、平凡社の落城
5、三課長とランボー次長の奮闘
6、四五歳以上は退職!
7、「現代人の思想」あれこれ
8、「反抗的人間」でぶん殴られる
9、ランダウアー、ブーバーそして埴谷雄高
10、「黒の手帖」を支えてくれた人びと
11、国際アナキスト連盟大会
12、日本アナキスト連盟の解散など
13、俺は俺だ

二足のわらじでえっさっさの巻
1、平凡社一年生
2、変わり者だったらしい
3、林達夫の憤激書簡
4、アナキスト連盟に出戻り
5、安保反対でくるくる舞い
6、細く長くか太く短くか
7、ソ連の原子爆弾はきれいだって?

国破れて焦土に立つの巻
1、空襲の混乱のなかで
2、わたしの八月十五日
3、わたしはなぜアナキストになったか
4、どこでもまともでいられない
5、自由クラブの異人たち
6、学生時代の終わり
7、独我論から実在論へ

五人兄弟の末っ子の巻
1、あだ名は「がいこつ」
2、赤鬼校長に褒められる
3、勤労動員あれこれ


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